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- 2013.11.29
- 四国地方部発 章ちゃんの勝手気ままな経済学教室 第2弾!
先日、ポストライフホームページに投稿したら、企画課の担当女史から 「ダメ!面白くなーい。や・り・な・お・し!」と言われたのではなく、本当は「12月掲載予定なのに11月のこと書いちゃダメでしょ。や・り・な・お・し。」と言われました 。あー、お代官様・担当女史様、今度の研修の懇親会では「いの一番」にビールをお注ぎしますから、四国を見捨てないでおくれまし。
こうなったら思いつくまま何でも書いて書いて書きまくるー。
ということで 「章ちゃんの勝手気ままでどうでもいい経済学 第2弾」
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じゃじゃーん、日本で最も暮らし易いのは沖縄か、日本海側か?
(経済人口統計の出生率・結婚率から考える)
ある論文で人口問題に詳しい学者は、「景気をよくする(経済を膨張させる)ことをあれこれ考えても無駄である。景気を良くしたいなら人口を増やすべし。」というのである。日本は出生率低下傾向が続き、ついに2007年から人口減少傾向になっている。経済が発展すれば出生率は低下する。先進国は大なり小なり少子高齢社会に突き進んでいる。
経済が発展している「先進国」と呼ばれる国々のなかで、人口を維持できる「合計特殊出生率(以下では出生率と表記)2.1」を確保している国がほとんど見当たらない。世界の出生率は
●「出生率1.2~1.4」・・・日本・韓国・シンガポール・イタリアなど
●「出生率1.8~2.1」・・・ヨーロッパの多くの国・アメリカ・ブラジル・ベトナムなど
●「出生率2.1~6.0」・・・アフリカの各国・南米・アジアの国々
200近い国々の中で日本は190番くらいの出生率の低さであり、韓国はさらに低い。
経済が発展すれば反比例して出生率は下がるのはなぜか
経済が発展すれば人は豊かになり、住みやすい世の中となるので人口が増えるようにも思われるが、実は逆である。その理由は大きく二つある。
① 第1の理由は経済発展により都市に人口が集中し極端な過疎と過密の地域差が生まれる。
過密の都市では社会資本が間に合わず、いわゆる都市問題が発生し、住宅・教育・養育問
題などにより子供の数を制限する状況がうまれる。一方都市問題が発生しない過疎地は
高齢化に拍車がかかり子供がいない地域が増え出生率は低下する。
結果として急激な経済発展をすればするほど出生率は急激に低下する。
「過密」の代名詞「東京都」は結婚率・離婚率が全国トップレベルなのに出生率は全国最下位。過密地域は出生率が低いということだ。
② 第2の理由は、経済発展の初期は労働力が不足しているが、一定期間経過すると企業は
好況・不況の対応の為、雇用調整できるように非正規労働者を増加させるとともに、内部
留保をせっせとため込むのである。低賃金を強いられる非正規労働者の増加は、経済的
理由で「結婚できない、子供をつくれない」人の数が量的に増えることを意味する。
同じ経済先進国でも欧米(出生率1.8~2.1)と日本(出生率1.4)どうして違うのか?
① 政府による日本の家族関係支出はGDP比0,96%に対し欧州諸国は3%前後であり、
明らかに国の政策に違いがある。
② 日本の経済成長は他の先進国に比べあまりにも急激であったため社会資本がついて
行けなかった。社会保障制度も同様である。
ということなので、少子高齢社会の到来が問題なのではなく、むしろ社会制度がついて行けない急激さと国の政策が問題のように思われる。日本に10年程遅れて急激な経済発展をした韓国や中国も、10年後は日本と同様の状況になるのではないか、と私は考えている。
「出生率」の裏には「結婚率」の問題が・・・・・
結婚率について考える!
最近の政府発表の結婚に関する数字。
① 男性の生涯未婚率20.14%
② 平均初婚年齢 男性30.7歳 女性29.0歳
③ 人口1000人あたりの結婚率0.53%、 離婚率0.19%
であり結婚した人の36%は離婚していることになる。
④ 34歳での未婚率 男性47.3% 女性34.5%
どうして結婚しない、できないのか?
このことに関し、ある新聞に興味深い記事がありました。要約すると、
① 非正規社員など経済的理由で結婚しようにもできない。男は結婚できない、女は結婚しない
傾向あり。 (これは誰しも思いつくこと)
② 戦後、女性の社会進出(処遇・待遇に問題はあるものの)が進展し、男性に巡り合える
機会が増え、結果、「いい女、いい男」に一極集中し結婚できない人がでている。 (なるほど)
③ 婚活パーテイーなどが出現しているが、昔と比べ見合い結婚が減少し他人から紹介される
機会が急速になくなってきた。 (見合い結婚率戦後すぐ60%、今5.3%)
(お見合いなんて聞かなくなったなあ)
④ 独身男性・女性は親との同居率が高く、結婚しなくても居心地がいい。
欧米では成人すると親の家から独立するのが一般的で、日本のように結婚するまで親と同居するのはめずらしい。世界的には日本と台湾にこの傾向が強いそうな。
(なるほど親離れ・子離れしてない、ということか)
さてさて結婚率を上げるには、若者の処遇改善・子育てできる環境整備と親離れ・子離れの
ようですな。
日本でいちばん暮らし易いのは沖縄か、日本海側か?
実は沖縄の数値がすごいのでございます。都道府県ランキングでいうと
結婚率は東京都についで 全国 2位
離婚率はダントツトップで全国 1位
出生率もダントツトップで全国 1位
なのでございます。特に出生率も2.0近くでフランスの数値に近いのです。
そういえば沖縄は物価も安いし地域の絆が強く、助け合って暮らしているのかなあ。
いやいやいや、暮らし易いのは富山県・新潟県・福井県・島根県など日本海側!?
これらの県は実は離婚率が日本で最低なのです。ある大学が調査した幸福度ランキングでも
日本海側の各県がずらり。夫婦仲が良いのは日本海側!と、出ました。
いちばん暮らし易いのは南国沖縄か、それとも夫婦仲良し日本海か、
やっぱり「住めば都」地元が一番いいか。
どうでもいい経済学にお付き合い下さった皆様、ありがとうございました。
追伸
清水参事から送られた資料「経済の中長期展望」について面白かったのは・・・
① 2030年の債務残高予想は1700兆円。
(エライこっちゃ)
② 「未来を搾取する社会」から「未来に投資する社会」へと転換しなければならない。
(いい表現だ)
③ 「生産年齢人口比率は1990年の70%を最高に2050年には50%近くに低下する。」
というグラフ。
④ 「女性の労働参加率が高いスウェーデン・デンマーク・カナダ・フインランドは出生率も高く、
相対的に出生率の低い日本・オーストリア・ドイツは女性労働参加率が先進国の中では
低い。」というグラフ。
などでした。ではまた。
ポストライフ 四国地方部長 齋藤 章爾