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- 2014.03.05
- 章ちゃんの気ままな経済学教室 第3弾
株式相場に気をつけろ!
少し以前のことなのですが、郵便局で投資信託の販売が始まりました。
貯金課の担当者から「投信買ってください。」と頼まれ、少しばかり協力した直後にリーマンショックとなり、価値が半分になってしまった、という人が多いのではないでしょうか。
今になってやっと元にもどりつつある頃でしょうか。
さて今、世界経済はどないなっとんかいな
リーマンショック後の経済状況はどうなっているのかザッと申し上げますと、世界規模で急激に景気が冷え込みましたが、中国と米国という経済超大国の金融緩和策で何とか持ち直しの傾向です。ギリシャやポルトガルなどに不安要素を持つEUは現状維持といったところでしょうか。ところがこのままだと貨幣量が膨大に増えすぎる危険性があるので、中国はすでに金融引き締めをはじめていましたが、ここにきて米国も引き締め策を発表しました。これに伴い、
インド・インドネシア・ブラジル・南アフリカ・トルコなど新興市場から資金が逃げはじめ、為替
相場において自国の貨幣価値が下がりました。逃げた資金は米国や欧州に向かいました。
米国の金融引き締めは始まったばかりです。
日本は大丈夫か?
それでは日本は、というとアベノミクスによる大規模金融緩和と公共投資という財政出動で一時的に上向き景気としました。しかしアメリカの金融引き締めの影響もあり1月には一時14%も株価を下げました。
まず金融政策により市場の貨幣量を増やすことは一定の効果はあるものの限界もある、ということです。また公共投資については即効性があり効果が短期間で現れますが、栄養剤かカンフル剤のようなもので根本原因を治す処方箋ではありません。つまり今は国の借金を重ねて短期的な手は打ったが本当の政策待ち、というところでしょうか。「本当の」とは、成長戦略や規制改革などですが、これが出ない限り何ともなりません。
4月からは景気を冷やす消費増税が待っています。
日本の金融市場はどうなってる?
よく言われていることですが、日本の金融市場には海外の投資家がかなり入っている、と
いわれています。新聞の経済専用覧などから判断すると、おおよそ17兆円規模が海外組でしたが、1月の株式下落などで1兆円の売り越しとなったようです。ですから今は16兆円前後が海外組の資金ということです。1月の株式変動が世界に比べ大きかったのは、海外投資家の影響と言われています。つまり日本の金融相場は、16兆円あると思われる海外投資家に握られている、といってもよいのです。
春以降はご用心
日本経済にとって当面、大きなできごとは四月の消費増税です。また米連邦準備理事会
(日本でいうと日銀)が二月に金融緩和縮小継続を表明していること、中国が急成長から安定成長経済に変えようとしていること、安倍政権の外交により中国・韓国との経済交流に不安があること、などからして外国投資家がどう判断するか、日本の金融市場は彼らの動向次第で大きく左右される。怖い話だ。
居酒屋にて
先日、居酒屋で先輩と一杯やっていました。先輩いわく、「だいたい金を右から左に動かして儲けようなどと考えちゃあダメだわ。金は働いてもらうもんだわナァ・・・。」
「ごもっとも!!」
ポストライフ 四国地方部長 齋藤 章爾