みなさん、こんにちは。ポスみんです。

　8月も終わりですが、今年も厳しい残暑が続いていますね。こんな時にはせめて気持ちだけでもひんやりしたいもの。SNSでも最近、怖い話が話題に上っていました。ということで、ここでひとつ、ポスみんのお世話係さんの怖い体験話をしたいと思います。

　
　お世話係さん（仮にA子さんとします）が子供の頃に住んでいたある家での出来事です。
その家は広々とした庭のある大きな戸建て住宅でした。A子さん一家はそこを借家として借りたのですが、郊外とはいえ、大きな庭と家が破格の家賃で借りることができたことは驚きでした。
それまでマンション住まいだったA子さん一家は自然豊かな郊外での戸建てライフを満喫しようと胸を躍らせました。

　
　暮らしはじめて間もなくのこと、最初に異変に気付いたのはA子さんでした。日当たりの良い家なのに、トイレだけが妙に暗いのです。トイレの近くはひんやりした空気が漂います。
敏感な子供だったA子さんは直観的に「何かいる」と感じました。
また、飼っていた猫もしきりにトイレを気にして、じっと見つめていることがありました。

　
　夏のある夜、A子さんはトイレに行きたくなり、母親についてきてくれるよう頼みましたが、母親は家事で手を離せません。仕方なくA子さんは猫を連れてトイレに行きました。ドアの外で猫を待たせるとA子さんはトイレに入りました。
庭に面した窓に背を向けると、後ろの暗がりで何かが動いたような気がしました。
やっぱり何かいる！振り向いて確かめたいと思いつつも恐怖で後ろを向くことができません。しかし耳を澄ますと暗がりから、かすかに音がします。怖い！出よう！とA子さんが急いでドアに手をかけた瞬間でした。
暗がりからビヨヨヨーーーン！と大きなカマドウマが飛び出してきたのです。しかも2匹！
おそろしい脚力で飛び跳ねたカマドウマはA子さんの脇をすり抜け、ドアの外に飛び出します。そこをじっと待ち構えていた猫がカマドウマに飛び掛かり、捕まえようと走り回ります。
「きゃああああああ」とA子さんは泣き叫びながらトイレを脱出し、母親のもとに走りました。
そうです、暗くて涼しいトイレはカマドウマの絶好の棲み処となっていたのでした。

　カマドウマはその後もたびたび現われ、A子さんを恐怖に陥れました。実はその家は、前の住人がトイレで変死しており、今でいう事故物件でしたが、カマドウマの恐ろしさの前ではそんな事実はかき消されました。

　
というお話でしたが、みなさん、いかがでしたでしょうか。涼しくなりましたでしょうか。
ちなみにカマドウマは見た目は非常に怖いですが、毒などはない虫ですので、出会った際には温かい目で見守ってくれればと思います。